| concept | news | books | members | works | lecture | papers | links | Lab-introduction in PDF |






研究室は田中浩也専任講師のSFC着任に伴い、2005年春に誕生しました。


インフォメーション・テクノロジーとマテリアル・テクノロジーを、「環境時代のデザイン」にどのように適用可能できるかを実践的に研究しています。デザインの対象は、小物・プロダクト・インテリア・家具・遊具・パブリックインスタレーション・照明・空間・小規模な建築まで、スケールを問わずに領域横断的に扱っており、それらのアウトプットを総称して「環境装置/道具/環具」(エンヴァイラメンタル・デヴァイス)と呼んでいます。

日本語で「道具」に相当する英単語は、たとえば「ツール」「ギア」「イクイップメント」「インストゥルメント」などさまざまありますが、ここでは敢えて「デヴァイス」という言葉に、デジタルとアナログを融合した「ハイブリッドなものづくり」という意味を込めています。そして、その道具や装置が、人と自然、人と環境、人と人などをつなぎ・伝えるメディア(媒体)としての機能を持つことを目指しています。



研究会では、以下のような内容を同時並行的に進めています。

コンセプトワーク:
文献調査・サーベイおよびフィールドワークから、環境に対する理論と思想・実践的な眼差しを養い、概念のモデリングやマッピングを行います。自然哲学についての文献や理論調査・発表も行います。

スキルアップ:
木・アクリル・プラスチックなどの加工技術を習得するとともに、マイクロコンピュータのプログラミングと電気・電子回路を学び、アナログ・デジタルの両方のセンスと知識・論理をバランスよく身につけることを目指しています。

マテリアル&エクスペリエンス:
上記とも関係しますが、当研究室では、木も石もマイコンも、あらゆるものを「素材(マテリアル)」と見なし、その特性と効果的な利用方法を見出すことに主眼を置いています。そのため、日ごろから材料を買いに出かけたり、自分で加工してみたり、なんどもトライ&エラーをしながら、頭だけで考えるのではなく手や足を使って身体的に考えることを重視しています。また、生まれたばかりの新素材に関しても、積極的にその情報を入手し、デザインに取り入れることを試みています。

インプリメント&エクスペリメント:
アイディアだけではなく、実際に作って、使ってみることで、その問題点を検証し、さらにバージョンアップを続けるという手法をとっています。言い方を変えると「プロトタイピング指向」です。それを反復する中で、自分の型=モデルを完成させていきます。

パブリッシング:
学術論文執筆、印刷物(書籍) 、展覧会・インスタレーション、コンペ応募、商品化などの形態で、社会や産業・文化に貢献するよう、積極的にアウトプットを生み出しています。いいアウトプットが出せた学生には、その語の論文執筆(日本語・英語)・特許取得・商品化へのアプローチまで、指導しています。



以上のような試みは、 自然という極めてプリミティブな存在と、最先端の現代性・技術性を融合し、新たな美学を創出するという非常にチャレンジングな試みです。自分なりの価値観やスキルをもとに、思考をモノのかたちで「表現」することが好きな人、またそのような人材や研究を必要としている企業の方々は気軽に我々にアクセスしてみてください。

htanaka (a) sfc . keio . ac. jp





Drafting by Sohei Kitada(Left) and Satoshi Kaito(Right)


Hakodate "Travelling Bar" Project @2005